演劇の撮影でした
一昨日の水曜日は吉祥寺にて演劇の撮影でした。
私はカメラマンとしての参加でしたが、技術で入っておられた会社は以前の勤めていた会社とよく取引のあるところで、さらにはこの日のTD/VEさんは私が元勤めていた会社の先輩であるSさんでした。
ということで、非常にやりやすい環境の中、マチネ、ソワレ、両方の撮影を無事に終え、23時前には帰宅しました。
今週末はハイビジョン4カメでのコンサート撮影です。
少しずつではありますがハイビジョン制作が増えてきました。
オーケストラや吹奏楽など、コンサートの記録映像はもちろん、企業VPやイベント映像なども、とりあえずハイビジョンで撮影しておけば将来も画質に見劣りすることなく楽しむことができますからね。
とは言え、Blu-rayの普及率はまだまだ低いみたいです。
私の自宅ではBlu-ray付きのHDDレコーダーを使っていますが、実際にBlu-rayソフトを再生する機会は仕事以外ではあまりないですね…
VHSからDVDへの移行が一気に進んだように、Blu-rayも一気に普及する可能性もありますので、今のうちにBlu-ray制作のノウハウを貯めておくこととしましょう。
同業者の社交場2009
昨日、InterBEE 2009へ行って参りました。
InterBEEとは国際放送機器展のことで、私は2003年より毎年参加しております。
新製品の発表や、様々な放送機器を見て触れることのできるイベントなのですが、私の場合どちらかというと同業他社の方や以前居た会社の方々と、会場でばったり会うために行っているような感じです。
今回も、会場でたくさんの久しぶりな方々と会い、お互いに近況報告をしつつ談笑して参りました。
また、私自身、InterBEEの出展者側の立場に居たこともあり、かつて勤めていたブースへ顔を出し、懐かしい方々とお会いすることができました。
もちろん、それだけではなく放送機器の新機種に触れてみたり、メーカーの方に質問したりと色々な情報を仕入れることのできた一日でした。
さて、明日はオーケストラ演奏会の撮影です。今回は撮影」~編集~DVD制作まで発注いただいております。
プログラムはベートーヴェンの交響曲第九番、所謂「第九」です。
もう年末ですねぇ…
4カメパラ撮影
昨日は4カメパラ撮りの現場でした。
とある芸能プロダクション様からのご依頼で、今回は撮影のみの素材渡しという案件です。
素材渡しはテープではなくHDDに編集可能なデータとして入れてのお渡しです。
4台のカメラのうち、有人カメラは2台。残りの2台は固定カメラです。
16:9のワイド画面での撮影でした。
カメラマンはお互いに相手の撮影している画が見られるようにしてあります。
さらにインカムでお互いに連絡をしつつ撮影を進めていきます。
ところがファッションショーや演劇など、舞台進行の早いものでは指示を出してから画を作ったのでは1テンポ遅れた映像になりがちですし、本番中に客席で声を出してインカムで指示をするというのはああまり好ましくありません。
そこで以前作ったタリースイッチを使いました(過去の記事はこちら)。
チーフカメラマンは無言にして相手カメラマンにスイッチングのタイミングを知らせることができます。
このモニターに相手カメラの映像が映し出され、左上にあるスイッチを押すことで相手カメラにあるタリーのオンオフをすることができます。
こちらはもう一台のカメラです。
パラ撮りであってもこのような工夫をすることで映像の完成度を高めることができます。
しかし、最も重要なのはカメラマン同士のチームワークです。
今回も結局本番ではほとんどこのスイッチを使うことなく、阿吽の呼吸で画を作っていくことができました。
現在、その映像をテープから取り込みデータにしているところです。
Symphonicsではこのように撮影のみの案件でも喜んでお請けいたします。
お気軽にお問い合わせください。
録音のお仕事と撮影のお仕事
週末は録音の現場と撮影の現場でした。
こちらは金曜日の録音の現場。録音会社様からの依頼で中学校の合唱コンクールの録音を行いました。千葉の学校だったのですが、朝7時入りの上に慣れない土地で朝の車の混雑具合が読めなかったので前日入りとしました。
今の中学生たちはマルチマイク、デジタル録音で記録が残るんですからすごいですよね。
僕の中学生時代の合唱コンクールの録音は、既にMDが世に出ていたにも関わらずラジカセで録ったカセットテープでしたので。
翌日はオーケストラコンサートの撮影でした。
ハイビジョン4カメパラ撮り(現地でのスイッチングはせずにそれぞれのカメラで別々に撮影した映像を編集で切り替える方式)での撮影でした。
パラ撮りとは言え、各カメラマンが勝手に撮ったのでは映像として成立しませんので
もちろんちゃんとスコアを読みつつ、予め決められたカメラ割りで撮影していきます。
これが袖に組まれたディレクター席。
スコアを読みつつインカムでカメラマンに指示を出します。
液晶モニタには有人カメラ2台の映像が送られてきています。
また、2人のカメラマンはお互いの相手の映像を見られるようにしてあります。
このように少しの工夫をすることで、映像の完成度を上げるとともにスタッフの現場での負担を軽減することができます。
話は変わりますが、今日はオーケストラスコアを買いに行く用事があったのですが、銀座まで自転車で行ってみました。
エコですね。今日は暖かかったので気持ちよかったです。
さて、まだまだ年末の撮影の打診をいただくことが多いです。
第九だけでも3回ほど撮影があります。
第九の撮影をすると年末だなぁ…としみじみ思いますね。
今年も最後まで全力で走りきりましょう。
チビカメ大活躍
業務に使うビデオカメラ(テレビカメラ)は大きさで分類すると主に3種類になります。
まず、デカカメ↓
箱形の大きな筐体に箱形のレンズがつくもの。Symphonicsでは所有しておりませんが、必要に応じてレンタルなどで対応いたします(ちなみに写真のカメラマンは私です)。
次にハンディカメラ↓
Symphonicsではこのタイプを最もよく使います。VTRと一体となってカメラ単体で記録できるものはENGカメラと呼んだりします。VTRのついていない単体カメラでもトライアキシャルケーブルやマルチケーブルなどでベースと繋いでスイッチング収録に使ったりします。
最後にチビカメ↓
小型のカメラで、肩に担ぐタイプではなく、ハンドヘルド型です。「デジ」と呼ばれることもあります。
(おそらく以前はENGカメラはべーカムなどのアナログが主流で、それに対して小型デジタルビデオカメラであるこのタイプのものをデジと呼んだんだと思います、あくまで推測です)。
土、日、月、と3連続で撮影の現場があったのですが、いずれもチビカメでの撮影でした。
しかもそのうち2件はイベントのビジョン出し。
おそらくこれを読んでおられる同業他社さんは
「えぇ! ビジョン出しにチビカメ!?」
と驚かれるかもしれませんが、実際そうだったのです。
会場が狭いことや、イベント内容的にチビカメで十分だろうという判断でした(コストの問題もありましたが)。
いずれの現場も私がカメラを振ったのですが、ビジョン出しで撮影が難しくなるのは
記録も両立しなければいけない場合です。
ビジョン出しに適切な画と記録で残すために適切な画が違うために
それらを両立させるのは結構難しいのです。
記録に必要な画はスクリーンに生カメラの映像が出ていないときに撮影するなど工夫が必要です。
土曜日の現場は記録もありましたので苦労しましたが、逆に月曜の現場はビジョン出しのみでした。
こうなると一気に画が作りやすくなります。
たとえば大型スクリーンを背に演者さんが並んでいて、スクリーンの下側が演者さんと被っている場合
画面の上半分(演者さんと被っていない部分)だけを使って画を見せたりできるのです。
記録もある時にこのような画づくりをすると、後々
「なんだよこの構図、へったくそなカメラマンだなぁ」と思われてしまうのです。
とりあえず、3日間の現場は無事終了。
以前からつくづく思っているのですが、これからの映像技術プロダクションにおいては
チビカメや家庭用カメラも上手に使いこなせることもスキルのうちなのでしょう。